このクリップのような人生   

昼休みに、
「ちょっとクリップ貸していただけますか」
と先輩が私のデスクに来ました。

この先輩は大変頭がよく、面白い方です。
話し方は大変丁寧で、どんな質問をしても、冷静に淡々と答えてくださいます。
なので、いつもしょうもない質問をしています。今日も聞いてみました。
「あのう、人生ってなんですか

先輩は動じた様子もなく、私をちらりと見ました。
「…クリップを借りに来ただけですが、随分大きな質問ですね。
何かメイさんに考えるところでもあるのでしょうか」
私はしみじみと言ってみました。
e0103535_22505096.jpg
「私はこのところ、このクリップのように
おなじところをぐるぐるしている人生を、
送っているような気がするのです」

人間としても、ビリヤードも、
行ったり来たりで、
あまり成長出来ていない気がするのですよ。
私がそういうと、先輩は、一つうなずいてから、

「メイさん、このクリップは、
 一見、おなじところをぐるぐるしているように見えますが、
 決してそうではないのです。
 ぐるぐるとすることで、一つの形を作り、一つの文房具になっている。
 そしてクリップとして人の役にたっているのですよ。
 いい人生ではありませんか」

暑い夏の昼下がり、
クリップを見つめながら、
二人の間に、なぜか感慨深い空気が流れたのでした。

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by may59_2006 | 2007-08-15 23:10 | 日記

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